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ネットワークでいっしょに学ぶ

最近の子供たちをみていると、お互いに話し合ったり、学び合うことが少ないように感じられる。それはどうしてなのか?

藤原和博さんの問題提起に、佐伯胖さんが答えるような形でまとめられた対談本情報編集力―ネット社会を生き抜くチカラです。内容的にはブログのやりとりにも通ずる部分があって興味深く読ませてもらいました。

情報編集力―ネット社会を生き抜くチカラ

理由として、少子化の影響、受験競争、携帯電話等による浅いコミュニケーションなどが考えられるけれども、何よりもこれまでの教育が、個人の能力や思考に焦点を当てており、「能力は自分の財産のようなもので、人と分かち合うものではない」という考え方にもとづいている点を佐伯胖さんは指摘されています。

そのことを象徴する出来事として、国立教育研究所の研究員がネパールの子供たちにテストをしようとした時の話が引用されています。一人一人に個別にテストをしようと試みたのですが、研究員が質問すると周りの子がワーッと寄ってきてみんなで答えるのだそうです。このテストは一人だけに答えてもらいたいのだと言っても、「何でそんなことをするのだ?」と逆に訊かれてしまい面食らったという話です。問題が与えられたらみんなで考えるのが当たり前じゃないかというのがネパールの文化というわけです。「人にはそれぞれの役目があって、それぞれが自分を生かしていく場をみつけるから、劣っているとか、いないとかいうことはない」という考え方です。

一方で、日本人は子どもの頃から、テストとは一人でシコシコ受けるものであり、答えがわからないと「おまえはダメだ」と言われる文化に慣らされてきたのかもしれないと洞察されています。「これからは、自分一人で学ぶ教育から、ともに学ぶ力をつける教育への転換が必要である。そしてそれを実現するために、コンピュータとネットワークを学習の場に取り入れることが有効である。」と主張されていて共感を覚えたしだいです。

個性とは個人に内在するものと捉えられがちで、だからこそワガママを個性と勘違いしたり、独りよがりを個性と履き違えてるんじゃないの?と感じる現実も多いわけですが、本来個性とは、ネットワークや社会の中でこそ発揮されるものだという考え方が新鮮でした。

とはいえ、「生きるチカラ」というのも分かるが、現実問題としてはガンガン受験勉強をしていい大学に入り、いい会社に入れた方が、結局人生うまくいくのではないか?という藤原氏の突っ込みもあって、トータルで30ページほどの対談でしたが、いろいろ考えさせられ、ヒントをもらうことができました。

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