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【ローマ人の物語1】ギリシアへの視察団派遣

p164 いずれにしてもこの時期、世界史上ではじめて、一般市民が国政に直接に参加できる政体が誕生したのである。後世はこれを、「直接民主政」と呼ぶ。市民の一人一人が、権力の行使とダイレクトにつながったわけだ。

王政から共和政への移行は、ブルータスによって種がまかれ、プブリコラ(執政官ヴァレリウスの綽名)によって根づいたとされています。人間の行動原則を「法律」に求めたローマ人は、成文法をつくるために当時の先進的な法治国家であるギリシアに調査団を派遣しています。代表的ポリスであるアテネでみたものは、国の最高機関とされた市民集会、自浄システムとしての「陶片追放」制度でしたが、それとは対照的に、スパルタは軍事国家としての生き方を選んでいました。

p172 改革とは、かくも怖ろしいものなのである。失敗すれば、その民族の命取りになるのは当然だが、成功しても、その民族の性格を決し、それによってその民族の将来まで方向づけてしまうからである。軽率に考えてよいたぐいのものではない。

この部分もそうですが、物語を読んでいて時折ぐさっと突き刺すような塩野氏の洞察が入るのが楽しみです。スパルタでの改革を例示しての指摘ですが、××改革流行りの現代にも通じる指南とも受け取れました。ペルシア戦役では、経済力のアテネと軍事力のスパルタという、生き方が相反するギリシアの両雄が同盟して戦うというクライマックスが描かれています。戦争は、それがどう遂行され戦後の処理がどのようになされたかを追うことによって、当事者である民族の性格が実によくわかるようにできている。(p177)の部分とあわせて、少しだけわが国の行方に思いをめぐらせた次第です。

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