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アヒルと鴨のコインロッカー

現在→2年前→現在→2年前→・・・
と交互に進んでいく構成がまず面白いと思いました。
これに合わせて、主人公も僕→わたし→僕→わたし→・・・と切り替わります。
序盤は淡々と進行していきます。そのためか、少々冗長かなという印象を受けました。登場人物の心理描写で、知的センスあふれるメタファが多用されているあたりは、(この表現力こそ伊坂さんを天才といわしめる感性なのかもしれませんが)技に凝りすぎていて鼻に付く感じもありました。
しかし、、、
断片的な出来事が、ストーリーが進むにしたがって徐々につながり、全体像がみえてきます。後半からは一気に引き込まれてしまいました。
やるせなさの残る悲しい物語のはずが、優しさや爽やかさにあふれる読後感に仕立て上げてしまう伊坂幸太郎さんは本当にすごい。読んだあとの余韻が死神の精度と何となく似ていて、好きな作品の一つに挙げたいと思います。(自分自身がそうでしたが)学生のときに一人暮らしをした経験がある人なら、より共感できるのではないでしょうか。

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伊坂 幸太郎

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